
GO YAMASAKI
MEDIA:紙にインク
YEAR :2020
提出作品の解説
同心円は古代の遺跡の壁画等にも見ることができ、シンプルながら錯覚を生じさせる図形として古くから人類に愛されてきた図形。精神状態によってポジティブにもネガティブにも捉えられ、内向きにも外向きにも回転しているようにも、そのイメージは変化していきます。意味を持たないそれと向き合う時、鑑賞者は自身の脳内で起きている現象そのものを知覚し感覚的に自身と向き合う事になります。思考過多になりがちな社会生活から一瞬距離を置き、ストレスとも快楽ともつかない感覚に純粋に身を委ねる時、思考では及ばない新しいイメージを身体は見出すのです。
1980年佐賀県生まれ。エホバの証人の親の元で育てられ、子供の頃から宗教/哲学/人生などに深い関心を抱くようになる。高校卒業後大工の世界に入り、現在まで建築業に従事。36歳の頃鬱を患った事をキッカケに絵を描くようになる。宮沢賢治の自らを現象として認識する考え方に強い共感を覚え、錯覚を通して脳内で起きる現象をテーマにnomeanvisualsと名付け、感覚的な作品制作を続けている。