
neuronoaMEDIA:Acrylic paint on canvas
YEAR :2021
提出作品の解説
情報が溢れる現代社会において、情報そのものの価値は日々薄れていくように感じます。その状況に反して、我々はこれらに魅了され、情報の受信と発信から離れられなくなっています。そして情報で溢れる社会の中で、我々は自身のアイデンティティを失いかけているようにも感じます。この作品は特定の人物をモチーフに、キャンバス上に大量の絵具を塗布して描いたポートレートです。様々な色を何度も重ね合わせることで人物の情報は失われ、この工程を繰り返すことで人物から独自の情報が生成されます。情報社会で失われ始めた人と人とが直接向き合う時に得られる感覚を求めるように、ひと筆ひと筆の塗りで表現されたポートレート。自らにとって本当に重要な情報を求めるように。この作品を提示することで、真のアイデンティティとは何かを問いたいと考えました。
神奈川県三浦郡葉山町出身。東京在住。
音楽、デザイン、映像などを制作するクリエイターとしてキャリアをスタート。
近年は絵画での表現を中心とした活動を行なっています。
この先も表現の形に縛られることなく、気持ちに沿った創作活動をしていきたいと思っています。
私が大切にしていることは、日々の暮らしの中で感じる「豊かな瞬間」です。
また、皆さまが私の作品に触れた時に、そう感じてもらえたら嬉しく思っています。
そして、そんな「豊かな瞬間」が少しづつ広まって、世界中に大きな幸せを生み出す「価値」になる。
ほんの少しでもその「価値」になれる事を願って制作しています。